菜々花の手の中にあるスマホに視線が釘づけになる。
あたしが怒っているのは、朝日を悪く言われたからという理由だけじゃなかった。
朝日が殺人犯だと言う可能性があっても不思議じゃないという気持ちがあったからだ。
朝日にはなんの記憶も残っていない。
それが一番怪しい所だった。
「ほら、見て」
菜々花がある事件の容疑者の顔写真を画面に表示させて、あたしに見せて来た。
その写真をみた瞬間、あたしの呼吸はとまった。
朝日にそっくりな男の写真がそこには表示されていたのだ。
自分の指先が小刻みに震えるのがわかった。
笑顔を浮かべようとしても、ひきつってしまって無理だった。
「似てるといえば、似てるかな?」
震える声でそう言うと、菜々花が泣きそうな顔になった。
「彩花……」
「でも、朝日とは全然違うから」
あたしはそう言い切ると、画面から視線をそらせたのだった。
あたしが怒っているのは、朝日を悪く言われたからという理由だけじゃなかった。
朝日が殺人犯だと言う可能性があっても不思議じゃないという気持ちがあったからだ。
朝日にはなんの記憶も残っていない。
それが一番怪しい所だった。
「ほら、見て」
菜々花がある事件の容疑者の顔写真を画面に表示させて、あたしに見せて来た。
その写真をみた瞬間、あたしの呼吸はとまった。
朝日にそっくりな男の写真がそこには表示されていたのだ。
自分の指先が小刻みに震えるのがわかった。
笑顔を浮かべようとしても、ひきつってしまって無理だった。
「似てるといえば、似てるかな?」
震える声でそう言うと、菜々花が泣きそうな顔になった。
「彩花……」
「でも、朝日とは全然違うから」
あたしはそう言い切ると、画面から視線をそらせたのだった。