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少しだけ眠ろうとベッドに入ったけれど、気が付けば朝になっていた。


目を覚まして天井を見上げると、昨日の出来事が蘇って来る。


あんなの悪い夢だと思いたかったけれど、床の上で眠っている朝日を見ると現実だったと思い知らされてしまう。


あたしは朝日を起こさないようにベッドを抜け出してクローゼットを開けた。


いつも通り学校の制服に手を伸ばすが、直前でやめた。


学校へ行くと言うことは朝日をこの家に1人にすると言う事だ。


知らない男を家に1人きりにさせることよりも、朝日を1人にさせる事が心配だった。


今日は仮病を使って学校を休もう。


そう決めてクローゼットから私服を取り出した。


部屋を抜け出し、隣の客間で手早く着替えをすませる。


自分の部屋に戻ってサイトを確認してみると、相変わらず同じ画像が映し出されている。


ただ、昨日よりもその画像は鮮明になり自分の顔がハッキリと見えるようになっていた。


その画像に思わず身震いをする。


この画像はきっと警告なのだ。


早くしろと言われている気分になる。


あたしはサイトを閉じて朝日を見た。


いつの間に目を覚ましていたのか、朝日は不安そうな表情をこちらへ向けていた。