「このクラスに関係者全員が集まったのも、計画通りだったんだよ」


菜々花がそう言い、あたしは目を見開いた。
「嘘でしょ……」


「本当だよ。みんなが同じ学校に受かるように努力して、そして緒方先生がクラス決めの時にみんなをこのクラスに集めた」


菜々花の言葉にそらが懐かしむように目を細めた。


「みんながこのクラスに集まった時、すっげぇ嬉しかった」


そらが言う。


「本当だよね。長年の怨みを晴らす時がやってきたんだから!」


女子生徒が賛同するように言った。


「あたしが彩花と仲良くなったのはね……」


菜々花があたしに近づいてそう言った。


あたしは必死に左右に首を振る。


「やだ……やめて、聞きたくない!!」


菜々花はそんなあたしへニッコリとほほ笑む。


そして、その笑顔はすぐに消えた。


「全部演技だったの」


涙で、菜々花の顔が歪んで見えた。