翌日は土曜日で学校は2連休だった。


朝起きて真っ先に裏口を確認すると、外へ出しておいた2つの袋はすでになくなっていた。


誰かがこの家を見張っていて、ゴミ袋を取りに来たのだろう。


あたしはホッと胸をなで下ろすと同時に、不安に包まれた。


もし、袋に入っている人物が朝日ではないと気が付かれたら、あたしは一体どうなってしまうのか。


そう考えるだけで震えが止まらなかった。


相手が直接あたしと朝日を殺しに来る可能性だってある。


「彩花、どうした?」


裏口の前で棒立ちになっていたあたしに、朝日が声をかけて来た。


「朝日……。袋を取りに来たみたい」


あたしがそう言うと、朝日は後ろから裏口を覗いた。


「本当だ。やっぱり誰かが見ていたんだな」


朝日はそう言い、しかめっ面をした。


知らない人間に見張られているというのは心地が悪い。


だけどそれよりも、死体が朝日じゃないとばれた時の方が心配だった。


「大丈夫かな……」


あたしがそう呟くと、朝日は後ろからあたしの体を抱きしめて来た。