朝日が殺人犯に似ていると文哉から聞いた時、あたしは予感を覚えていた。


もしかしてこれがあたしたちの共通点かもしれないと。


昔殺人を犯した人物たちが次々に狙われているのかもしれない。


殺してもいい人間が選ばれているのだとしたら、あのハテナマークのくじを引き当てたことも偶然ではない。


両親が一か月間の旅行へ出る事も、その一か月間で解体しなければいけないと言う事も、


すべて、最初から仕組まれていた事かもしれない。


今まで景品を贈られてきた人も、景品になってきた人も、みんな同じ共通点を持っていたとしたら?


犯人は1人や2人じゃない事は確実だった。


しかし朝日は警察には行かないように言われている。


警察が関わっている事はないという事だ。


「彩花、本当に大丈夫か?」


朝日が心配そうにあたしの顔を覗き込む。


「大丈夫だよ……」


あたしはそう言い、ほほ笑んだ。


「今日は何が食べたい? 俺が作って来るよ」


そう言われて時計に視線をやると、もう夕方になっていることに気が付いた。