そしてとうとう…… 「唯ちゃん! もう、賢一酷いんだよ?」 奴は泣きそうな声で言いながら、身体についた雪を払った。 奴の横にも、フェイスマスクとゴーグルが落ちていた。 そんな間抜けな蒼を見て、 「あ……」 たーくんが掠れた声を漏らした。 だめだ…… 全て終わった。