結局、柏木さんのことを考えすぎて、仕事も進まなかった。 それなのに、柏木さんは冗談を言ってふざけつつも、ちゃっかり仕事をこなしていて。 上司からも、良くやったと褒められていた。 ムカつく。 あたしをふって、女性からチヤホヤされて、仕事も出来るなんて。 地獄に落ちたらいいのに。 そんなことを考えていたあたしを、 「澪?」 KMAPの一人、あたしの同期の慧太郎が呼んだ。 「何よ」 慧太郎は関係ないのに、KMAPだというだけでイライラするあたし。 しかめっ面で、慧太郎に返事をする。