顧問は入ってくると、宮田を見つめ初めて表情を歪めた。

「…永井、宮田を保健室に」

「先生!でも宮田が」

「黙れ!お前たちがしてきたことを気づかれないとでも思っていたか!!」

 顧問の言葉に先輩はさっと表情を青くさせる。

 とりあえず、気絶してる宮田を何とか背負って多目的ホールを後にする。

 宮田を保健室に連れて行くと、先生は宮田の体を見るなり救急車を呼ぶ。

 でも、すぐに来た先輩の腕が折れているのを見ると、宮田は先生の車で送られることになって、俺も同行することになった。

 それから部活は1か月の活動停止と2年生の全員停学、および退部が決定した。

 宮田は、部活にも、学校にも戻って来なかった。