小さな弟を起こさないようにゆっくりとベッドを降りると、私は大きく伸びをする。 カーテンの隙間から零れる陽光が、今日の暖かさを教えてくれている。 長い冬が過ぎて、春がやってきた。 教会の周りに白いマグノリアが咲き乱れ、私は15才になった。 チャドが隣にいないのに、季節が移り変わっていくのが不思議。 朝が来て夜が来て、友達と笑ってご飯を食べ、少し勉強して眠る。 そんな繰り返しを、淡々とこなしてる。