私は、エレベーターで恋に落ちる

中身がくそ、ですって?何てこと言うのよ。美穂。

もちろん、私は、戸田さんに好意を持ってるから、彼のことひいきの目で見てしまってる。

そうだとしても、ひどい評価だ。

「戸田さん、美穂になんかした?」

「何もしてないよ。するわけないじゃん。私のところに死んでも寄り付かないよ。私、言うことはっきり言うからね」

「はっきり言う?やっぱり、何か言ったんじゃないのよ。戸田さんに何をいったの?」

「とても口で言えないわ」

「ひどい。それは、嫌がるはずだわ」
結構、ああ見えてプライドは高い。

「はっきりものを言う人のところには来ないのよ。ああいうタイプは」
少し冷めかけた、カフェオレを美穂は口の中に流し込んだ。

「争いを避けてるのよ。大人だから」
私も、残ったコーヒーを飲み込む。

「あのねえ、ここまで来てもあんな奴の事、まだ美化してるの?」


「美化なんてしてないもん」
外見はカッコいいと思ってるけど。

それは、中身と別だってわかってるつもりだけど。