私は、エレベーターで恋に落ちる

「仕事じゃない……」

「そうですか、仕事じゃないんですか?それなら、どうして私がいつ何してるか、どこを通ったかに興味があるのよ?」


「君は……俺のものだから」


な、なに?


「今、何て言ったの?」空耳?


「君は、俺のものだから」



「待って。私の耳がおかしかったの?私があなたのもの?いきなりそんなこと言われて、ハイッて返事できますか?」

じゃあ、どうして最後にあった日、何にも言わなかったの?

もう会えないと思たから、屋上に行ったんじゃないの!

じゃあ、閉じ込められたのはどうしてなわけ?


「口じゃあ説明できない」


「口じゃ無理って、冗談言わないでよ。頭に来た。からかうつもりなら、帰ります……」


「ダメだ。帰るな。怒るんじゃない。また、倒れるかも知れない。だから、まだ一人にならない方がいい」


「体の方は、大丈夫よ。一日休めば何とかなりそうだし」
一瞬仕事のことを考えて、伊村さんから目を離した。


「まだ、帰さないよ」
声の近さに、びくっと反応する。

間近で聞くと、なんていい声なの?

なんて考えてる場合じゃない。

いつの間に、そんなに近くにいたの?
っていうくらい、彼が接近している。