私は、エレベーターで恋に落ちる


「コーヒーでよければ、これ飲む?」

テーブルには、朝食が置かれていた。

これも普通だ。

目玉焼きに、レタスのサラダにトースト。
それに、いれたてのコーヒー。

完璧だ。

「はい。いただきます」


「えっと。何から聞こうかな」

図星のことは置いておいて。彼のこと聞かなきゃ。

黙ってると、伊村さんは絶対に教えてくれないだろう。


「どうして私が屋上にいるのが分かったんですか?」

「それは、これのおかげ」
近くにあった、コンピューターを示した。

「パソコン?」

「ああ、そうだ。自宅でも、出張先でもモニタで見られるようにしておいた」

「だから、あのビルのどのポイントを通って、オフィスに行ったのか、何時に帰ったのか全部わかるのね?」

「ああ」彼は、素直に認めた。

「どうしてそんなこと?」

「ん……何とかロスっていうだろう?ここ一カ月ずっと、モニターで君のこと見てたからな。その見てたものが急になくなって、つい見てしまってた」

「ん?」