硝子戸ならぶち当たって割れるんじゃないかって思ったりして、ニ、三度体当たりもしてみたけど、外に出たからって事態がよくなるわけでもないって思い直した。
どうしよう。
このまま、誰にも気づかれずにここで人生を終えるのかもしれない。
もしそうなったら、誰に何を伝えたらいいんだろう。
足もかじかんでしまって、感覚がない。
軽くパニックになっていた。
大きな声で叫んでみても、大声で泣いてみても、風の音にかき消されてしまう。
いたずらに壁をドンドン叩いてみたけれど、こんなことが何かの役に立つとは思えない。
考えれば、考えるほど焦ってくる。
ここに居るのは、誰にも知られていない。
だから、朝になって空が明るくなっても、私のことを思い出して、誰かが助けに来てくれる可能性はない。
こんなところに、誰が来てくれるんだろう。
誰が、屋上で一人閉じ込められているなんて気が付くんだろう。
おそらく誰も来てくれない。
次の点検日まで3日?
それとも、一週間?
水なしで、人間が生きられるのって何日?


