私は、エレベーターで恋に落ちる


アッパーフロア行きのエレベーターって、まるで別世界だ。

エグゼクティブが乗るエレベーターだけあって、内装も高級感あふれている。
ホテルのエレベーターみたいでゴージャス。

ほんの数分間乗るだけで、贅沢な空間と時間が味わえる。

「素敵だな」

エレベーターの内装に見とれてないで、早く行き先のボタン押さなきゃ。

カードに反応して、エレベーターの操作ボタンにスイッチが入る。

27階のボタンを押すと、うぃ~んと微かな機械音がして、エレベーターがゆっくりと動き出す。

エレベーターは、静かに加速してあっという間に27階に着いた。


扉が開くと、お洒落なオフィス空間が広かっていた。

26階より上には行ったことはない。

ちょっと様子を見てくるっていう訳には行かないのだ。


27階はIT企業が入っているから、カラフルで斬新なデザインのフロアになっている。

このフロアも素敵だ。

どんなふうになってるのか、オフィスの中まで見てみたいけど。

こうしてはいられない。

こんな所でうろついていると、迷子のお客さんだと思われて、受付嬢が来てしまう。

私は、エレベーターの横にある非常階段口からから、外に出て、こっそり26階の自分のオフィスに戻った。