私は、エレベーターで恋に落ちる


こちらのお席でよろしいですか?と尋ねられて、問題ないよと、普通に答える伊村さん。

ワインを決めるやり取り、メニューを決めるのも彼に全部任せてしまった。

聞かれたって、なんて答えればいいのか分からないもの。


「初めてここに来たんなら、多分、コース料理で一通り味わった方がいいかな」

「はい」生徒みたいに従順に頷く。


なんと、シェフが席にまで挨拶しに来てくれた。
伊村さんは、シェフとも顔見知りだった。

「今日は、魚のいい素材が入ってますよ」
何て言われて、
値段も聞かずに注文する料理を増やしたりしてる。

彼は、店の人と会話を楽しんでる。

パンを食べ、皿になくなったら、さりげなくお代わりはいかがですか?と持ってきてくれる。
飲み物、料理なども同じように、ちょうど良いタイミングでサービスが来る。

ここでは、書ききれないほどの細かいサービス。

いたれりつくせり。
こういう店って、一度、行ってみるとそのすばらしさがわかる。


「素材をじっくり選んでし、伝統をふまえながらも、それにとらわれず、新たな試みを取り入れて作り上げる料理」伊村さんが、自慢げに説明してくれる。