「渡辺くんなら廊下にいるよ」 一人の女子が窓から渡辺くんを指している。 「ガチャで星5当てられる時間があるの知っとる?」 渡辺くんは昼休みも終わったというのに、隣のクラスの女子と喋りまくっていた。 そこへ海也が行こうとして、 「待っ……」 思わず立ち上がった私の前を、 「海也! 」 一ノ瀬くんが遮って、彼を止めてくれた。 「いちいち反応すんなよ、お前、緒先さんの彼氏なの?」 トゲのある言葉で、海也を制した。