「うん、甘さ控えめで美味しい」 「紅茶が合いそうだな、淹れてくる」 「わ~い、ありがとう!」 両親同士がそんな会話をしていることも気づかず、一方の私たちは、呑気にクッキーを食べる。 もっと言えば、才賀の周りが次々と固められているとは知らず、ハワイの挙式のスケジュールの確認を既にされているとも知らず、次から次にクッキーの味を楽しんでいた。 「あ、ハートの形……はい、才賀」 「いや、もう食べた」 「いいから、はい!」