手が、動かない。 口も、足も、心臓も、全部ぜんぶ止まったみたい。 私、ちゃんと呼吸出来てる? 私は、今まで―― 「(青山くんの何を見ていたの?)」 さっきのことを思いだす。 必死に話している青山くんの表情。声、しぐさ、目線……あれは全て私に向いていた。 私はきちんと向き合って話していたはずなのに、私は、青山くんのことをちゃんと見ていたはずなのに…… なのにどうして、こんな必死な彼に気付いてあげられなかったの?