違う、違うちがう、違うわよ! 「才賀、ごめん! あのハンカチ……!」 「まさか失くしたとか言わねーよな?」 「へ!?」 いや、失くしてはない。失くしてはないよ!? でも、なんでそんなに怒ってるの!? た、例えなくしたとしても、たかがハンカチ一枚でしょ!? 「あれは親父から譲り受けたハンカチなんだ。取引してた人がハンカチ屋だからって、親父によくしてくれてな。名前入りのハンカチなんだ。世界に一つしかねーぞ」 「な、名前入り……!!」 なんでまた小学生みたいなハンカチを!