やっぱり……。 運悪く、ぶつかったのは中林。 「いい。」 私はそう言って中林の手を払いのけ、自分で立ち上がり砂を払う。 「っで…答えだけどさ……。」 「ごめんなさい。」 顔を見ないようにまた下を向いて歩き出した。 「ねぇ。どうして俺のこと見ないの?」 「友哉に………似てるから。」 私は聞こえないくらいの声でつぶやいた。 「……なんて?」 よかった。聞こえてない。 そのまま私は無言を続け、駅のホームに向かった。