こんな風にしか言えない。

でも……これがほんとうの気持ちだった。


中林が……好き。


「それって……。」

「ずっと…そばにいて。」

「………いいの?」


私はバカだなぁなんて思う。

あんなに大嫌いだったのに…そんな人に私は今、好きだって言った。

 


賢いクセに女の子のことはよく分かってなくて、苦しめてることにも気づかなくて………


すぐ他の女の子に目移りする奴なのに………




私が友哉のことが忘れられないこと、わかってるはずなのに……


それでも私のことを考えてくれてて、守ってくれて、信じてくれる。



そんな奴のこと…いつまでも嫌いだなんて思えないよ………。





「…私をひとりにしないで。先に死んじゃったりしないでよ。」




もう失いたくない。

好きな人を。

失うのは友哉だけで十分。



「わかってる。約束。」



嶋田さんにはちゃんと話さなきゃ。

ウソついてごめんって。



やっぱり中林は譲れないって。