314号室。 「ここが夕の部屋。個室になってる。……ちょっとだけ待ってて。」 「うん。」 ガラガラガラ 一瞬聞こえた声に俺は、驚いた。 「オエッ!」 え……? 扉が閉まってもさっきの声が耳について離れなかった。 ガラガラガラ 「……入って。」 ドクンドクン……。僕の心臓が鳴っていた。