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「あ、陽くん。ここでいいよ。」
「わかった。……はい。」
「荷物まで持ってもらってありがとう!」
荷物を受け取ろうとした……
グイッ!!
なのに、いつの間にか陽くんの胸の中に……
「ひ、陽くん!?」
「俺の元気を夕に分けてるんだ。……早く夕が元気になりますように。」
陽くん……
「ありがとう。」
2人で抱き合っていたその時……
「あら?」
ん?
「お、お母さん!?」
「どうぞ、続けといてー。すぐ居なくなるから。」
「いや、えー、アハハハ……大丈夫です。」
「お、お母さん。恥ずかしいから''続けといてー''なんて、言わないでよ!!」
「だってー……」
「あの!夕さんとお付き合いさせていただいてます、長谷川 陽と言います。ご挨拶が遅れてしまって申し訳ございませんでした。」
「あらぁー、できた子ね。いいのよ、挨拶なんて。それに私達の年代でも付き合ってから挨拶するのよ。遅くなんて無いわよ。」
「ありがとうございます!」
「あ!そうだ。晩御飯食べていかない?……お鍋するんだけど。」
「え?いいんですか?」
「いいわよー。……それに色んなこと聞きたいしねぇクックック。」
その言葉通り、質問攻めされていた陽くんだった。