～陽～
俺は小学３年まで普通にどこにでもある平凡だけど幸せな家庭の中にいた。
それが続くはずだった……
小学３年の頃、俺は見てしまったんだ。
お父さんが不倫しているところを。
ねぇ、どうしてお父さん……
お母さんに言えなくてどうすればいいか分からなかった。
そして、俺は見てしまったんだ。
お母さんが不倫しているところを。
ねぇ、なにしてんの？
お母さんもお父さんも。
それから夫婦喧嘩が始まった。
「お前、不倫してたのか！？」
「あなただってしてるじゃない！？」
終いには、離婚の話が決定された。
それでも喧嘩は、止まなかった。
「お前が陽、育てろよ。」
「はぁ！？あなたが育てなさいよ！」
俺のことだった……
お母さんもお父さんも俺のこと、いらないんだ。
俺から離れていく……
～終～
