「そのチケット、再来週の土曜日。返事はそれまでにちょうだい。」



そう言って、陽君は去ろうとした。



言わなきゃ、伝えなくちゃ。




私の思いを。



「ま、待って!!」



私は陽君のブレザーの裾を引っ張った。


「うわぁ!・・・ど、どうした?」


「あ、あの!これ。」




チケットを1枚渡した。


「えっ?」









「私も、ひ、陽君が好きです・・・」



陽君の顔が見られなかった。











「七・・・。夕、こっち向いて?」