「……。」
次の絵は、夕が俺に向けた遺書。
大人になった俺が白いタキシードを来て、笑いかけている絵。
題名は『愛しき君へ~LAST MESSAGE~』
この絵の裏には、
''陽、幸せになって。
結婚して、子供も作って。
私が出来なかった家族を作って。
きっと陽なら、出来るよ。
私は空から応援してるよ。''
そう書いてあった。
俺もその言葉を守ろうとして何度か彼女を作ったけど、やっぱり夕じゃなきゃ嫌なんだ。
「……ごめん、夕の願い叶えられねぇかも。」
白いタキシードを来て笑いかける相手は、夕がいい。
「夕のウェディングドレス姿、見たかったなぁ……。」



