「たった1人か……。

俺は、彼女の夢をこんな所で終わらせる気は無いんだ。」

「え?」

「今日、ここに来たのは彼女の絵を見に来ただけではないんだ。

今度東京の方で個展を開くんだ。そこで一つのブースで彼女の絵を展示したいと思ってるんだ。

……ダメか?」

「……俺一人の一存では決められません。夕の両親と話してから、また連絡します。」

「あぁ、ここに連絡先が書いてある。連絡を待ってる。」

そう言って羽柴さんは、去っていった。