「あ、そういえば、七瀬さん、美術部だったよね?」
「うん。昨日も思ったんだけど、どうして私のこと、知ってるの?」
ずっと疑問だったことを意をけっして聞いてみた。
「だって、練習、見に来てたでしょ?それに、絵、表彰されてたし。」
「き、気づいてたの!?」
「うん。何回か目合った時あったし。」
驚いた。
確かに目が合った時はあったけど、そんなのすぐ忘れられていると思っていた。
嬉しくて、顔がにやけてしまうのを、必死にこらえた。
「七瀬さんは、部活入るの?」
「う、うん。美術部にね。ひ、陽君は?」
「俺は入らないよ。」
「えっ!?なんで?」
陽君は、バスケ部に入るものだと思っていた。
「んー。バイトしたいから。」
「そ、そっか・・・」
すると、ぞろぞろと生徒が入ってきた。
陽君は、他の男子と仲良く喋っていた。