ー陽ー
「茅場先生!!」
「病院では静かにって言ってるだろ。」
「クリスマスイブ、夕とデート行きたいんです。行かせてください!!」
俺は、精一杯頭を下げた。
表彰式の時のように断られるだろうけど諦めたくなんてなかった。
「……あの子の免疫力は、とても低い。マスクを付けて行くんだぞ。
……次の日の夕方には戻ってこい。」
「え……?それって!!」
「ただ、少しでも体調を崩したら戻ってくるように。」
「あ、ありがとうございますっ!!」
俺は、勢いよく頭を下げた。
早く夕に教えてやりたい。
そう思うと自然と走っていた。
ー陽 side終ー