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無事、授賞式も終わり展覧会を見に行っていた。

「夕ちゃーん!!」

「瑞織ちゃん、それにみんな……。」

そこにはクラスのみんなが居た。

「結果気になって来ちゃった。」

「びっくりしたんだぜ、気になって来たらみんないるんだから。」

「え!?待ち合わせしたわけじゃないの?」

「「してない。」」

「ふっ、あははは!!」

やっぱりこのクラスは、最高だ。

「で、結果は!?」

「ふふっ、付いてきて。」

私の絵は、たぶんあそこだろう。

このコンクールの展覧会には、中学の時見に来たことがある。

その時金賞の作品が飾ってあった場所へ向かった。

「……あった。」

「うわぁ、すげー額縁に入ってる!!……って、「「えぇー!!」」」

「お前らうるせえよ。」

「だ、だってき、き、金賞だぞ!?」

「そ、そうだよ!!……ズッ。何でだろ?自分が金賞取ったわけじゃないのに、泣けてきちゃった。……ズッ。」

「おま、泣くなよ。俺も泣きそうになるだろうが。」

気づくとみんなは、涙を目に溜めていた。

「ううん、みんなで取った金賞だよ。みんながあの時、選んでくれたんだから。
みんなが……ううん、みんなと体育祭優勝したから、この絵が描けたんだよ。」

「っ!!な、七瀬ー!!」

「夕ちゃん、泣かせないでよー!必死に我慢してたのに〜!」

……不思議な光景だったろうな。

30人の高校生が泣きながら、笑ってるんだもん。

あぁ、描きたいなぁ。

そんな時だった、ある人から声をかけられたのは。