「学校から出してください。」

「え?」

「お願いします!休学してるのがダメだったら、学校に行きます!!だから、学校名を付けてくださいっ!!」

無茶なことだって分かってる。死んでもいいから、学校名を付けたかった。

だってこの絵は、宮城高校 1―Fの絵だから。

みんなで作り上げた作品だから……。

「……そう言うと思ってたよ。これは、君のクラスの体育祭の様子だ。その上、みんなに選んで貰った。僕が君の立場でもそう思ったよ。」

「田丸先生……。」

涙が静かに流れていた。

「全国絵画コンクールの審査員の1人が僕の恩師なんだ。掛け合ってみるよ。」

「っ!!ありがとうございますっ!!」

神様……お願いです。

生きさせて下さいなんて言わないから、この絵をたくさんの人に見てもらいたいんです。

私、七瀬 夕は、生きていた……と。