「富岡先生、一つお話が。」

「田丸先生。どうしました?」

田丸先生は、美術の先生で美術部の顧問だ。

「あの、七瀬のことで。」

「場所変えましょうか?」

「いえ、ここで結構です。この絵をコンクールに出したいと思っていて、七瀬に会って話したいんです。」

田丸先生が出した絵は、体育祭の

「俺のクラス……。」

「ええ。何かクラスのみんなに選んで貰ったんだって言っていましたよ。」

「俺も、この絵が額縁に大切に入れられてる所を見たいです。」

俺らは、明日の放課後に七瀬の所に行くことを約束した。