これでいいんだ。
このままの方が生徒はもちろん、先生からの信頼も厚い。
このまま…このまま俺は中2の終わりにこの学校をやめる。
そう、この時まではそう思ってたんだ。
「なー、お前のそのキャラって本当に素なの?」
こいつに出会うまでは。
は?お前誰だよ。
通り過ぎ様にそんな事を言ってきたこいつが俺の人生を大きく変えるなんて、この時は思ってもなかった。
「も、もちろん素だよ!」
やっべ。
ちょっと怪しかったか?
不意打ちすぎてうまく対応出来なかった。
「へー。まぁ俺にはどうでもいいけど!モデル頑張れよー!」
うぜぇ。
こいつに何がわかんだよ。
どうせ俺はもうやめるんだ。
ほっとけ。
だけどあいつは放っておいてはくれなかった。
「おはよ。“ユウ”」
またこいつ…。
めんどくせぇんだよな、あれからずっと。
「……おはよう!」
その次の日も…
「おはよう。“ユウ”」
そう言い、近づいてきて
「まだ偽るつもり?」
俺の耳元でそう言う。
こいつも懲りねぇな…。
俺の事何も知らねぇくせに。
名前だって…モデルの名前しか知らねーんだろ。
「何のことー?」
でも俺だってそう簡単に本性見せるわけにはいかねーんだよ。
「……まだそんなこと言う?まぁいいや!またな!」



