あたしは今日1日で大分彼に心を開いてきた。
急いで準備をして先輩の元へ向かう。
「お、お待たせしました…」
「全然大丈夫だよ。急がなくてよかったのに」
「急ぎますよ…。先輩待たせちゃったら悪いですから…」
「優しいんだね、柊さん」
「い、いえ…」
先輩には敵いませんよ………。
こうして学校を出ようとした時、ふとある疑問があたしの中で生まれた。
「あ、あの…先輩…」
「どした?」
「部活とか生徒会とか大丈夫なんですか…?」
あたしを送るって言っても…
成田先輩に限らず皆さん部活があるのでは…?
「あーそれなら、柊さんを送ってから出ることになってる。と言うか、柊さんを送る人は部活業は休んでもいい事になったんだ」
な、なんと言う……。
すごく申し訳ないのですが…。
それでいいのでしょうか…?
「柊さんは気にしなくて大丈夫だよ」
で、でも…………
「まだ納得行かないって顔してるね。本当に大丈夫だから。この事はもうおしまい!ほら、早く帰ろ」
成田先輩はそう言うと、寮への道を歩き始めた。
もちろんあたしの歩幅に合わせて。
そして部屋の前。
「あの…今日は本当にありがとうございました…!」
「いえいえ。柊さんに何事もなくてよかった」
またそんな優しいセリフをさらっと………。
「ほら、早く入りな。柊さん部屋入ったら俺も帰るからさ」
最後の最後まで優しい人だな……。
最初からこんなにいい人でよかったのでしょうか……。
成田先輩の優しさに触れ、これからが心配になったあたしだった………。



