「はぁ~…。戻ってきちゃった……」
桜河学園の寮の前に立ち、1人呟く。
またあの生活が始まるのかと思うと、気が遠くなります…。
憂鬱な気持ちになりながらも、自分の部屋に無事たどり着いたあたしは、荷物の整理をして成田先輩の部屋へ向かった。
なんでかいうと………
帰寮報告しなきゃいけないからです…。
コンコン---
「成田先輩、いらっしゃいますか…?」
「どうぞ」
中に成田先輩が居るのを確認して部屋へ入る。
「し、失礼します…」
中に入ると、成田先輩は眼鏡をかけて何やら参考書を広げていた。
さ、さすが特進科…。
こんな休日でも勉強してるんだ………。
すると一段落したのか、参考書を見ていた顔を上げ眼鏡を外し、こちらを見て微笑んだ。
「おかえり。どうだった?久々の我が家は」
「あ、よかったです…」
「そう。リラックス出来たならよかった。ここに来たのは帰寮報告するためだよね?」
「はい…」
「うん、おっけいだよ。報告ありがとう」
「……失礼しました」
あたしがそう言うとすぐにまた参考書に視線をおとした。
勉強熱心な先輩だな…………。
「心音ちゃーん!おかえり!昨日は心音ちゃんいなくて寂しかったよ!」
成田先輩の部屋を出て、自分の部屋に戻ろうと廊下を歩いていると、外出から帰ってきた優空くんと遭遇した。
「た、ただいま帰りました…」
昨日いなかったって言っても、夜だけだし…
夜だと結局あんまり会わないから変わらない気もするんですが…。
「あ!そう言えばね、楓さんが夜皆を集めてくれって言ってたから、ご飯食べ終わったら楓さんの部屋に来てね!」
「……に、西宮先輩が?」
皆を集めるなんて…何するんだろ…。



