黙って俺のモノになれ【上】



あたしの前はお母さん。

右隣には裕くん。




柊 裕汰(ユウタ)。あたしの2つ下の弟。


徒歩20分くらいの場所にある日野(ヒノ)中学校に通っています。


部活はサッカー部に所属。



裕くんはなんだか最近すごく男の子っぽくなっちゃって…。


小学校の頃は『お姉ちゃん!』なんて呼んでたのに、だんだん可愛げがなくなってきてしまい……


気づけば



「心音。ちょっと醤油とって」



呼び捨てになっていました。


けれど、あたしはそこまで気にしてません。



「はい、どーぞ」



「おー、さんきゅ」



おまけに言葉遣いも男っぽくなったし…。


あたしの嫌いな男の子に着々と近づいてます…!!


で、でも、裕くんが例え完全な男の子になったとしても、あたしは裕くんを嫌いにならない。









…………………はず。




すると、お母さんが突然箸をおいた。


…え、何だろう…。


もしかしてさっき言ってた話のことかな…?


裕くんも不思議そうにお母さんを見ている。



「あのね、あんたたちに言わなきゃいけない事があるの」



---ゴクッ


あたしは息を飲んで、お母さんの言葉の続きを待った。