黙って俺のモノになれ【上】



「あー男子校だっけ?心音に聞いても無駄だと思うけど。いつまでも疎そうだし」



う、疎い………………。


なんか裕くん意地悪度が上がっているように思うのは気のせいですか…。



「まぁそうねぇ。心音にもそういう人が出来てくれると嬉しいんだけど……」



「まぁ3年間も通ってりゃ、なるようになるんじゃね?」



「そうよね、気長に待つ事にしよう!」



本人をよそにそんな会話を始める親子…。


あたしは一体どんな風に見られているのでしょうか……?


いましたよ、好きな人くらい…。


………お母さんたちには恥ずかしくて言えなかったけど。



「じゃ、心音も帰ってきたことだしそろそろご飯にしようか」



そう言って席に着くお母さん。


それに続いて裕くんとあたしも席に着く。




食事中もあたしの桜河での生活についての話題は切れることはありませんでした………。



だけど…何だかんだ言ってやっぱり自分の家はすごくリラックスできました。















そして次の日のお昼。



「早いわぁ…もう行くの?」



玄関にて、お母さんが寂しそうな顔を浮かべながら聞いてくる。



「うん…色々帰ってしなきゃいけないことあるから…。また帰るよ」



「うん、待ってるわね。もう…裕汰もお見送りくらいすればいいのに…」



「裕くんは…しょうがないよ、もう子供じゃないんだし…」



お姉ちゃんのお見送りなんて嫌だよね…。



「寂しいだけよ、きっと。あの子ああ見えて心音の事大好きだから」



「そんなわけ…」



「なくないよ。気をつけろよな、じゃ」



ない、と言おうとした時、裕くんが少しだけリビングから顔をだしそう言った。


……やっぱ可愛いところもあるな、そんな思いを胸にあたしは家を出発した。



「いってらっしゃい、何かあったら連絡しなさいよ」



「うん、わかってる。行ってきます」