何となくあの時ナンパしてきた人たちに雰囲気が似てるから…。


片耳にはピアス。

明るい髪色。

軽い喋り方。


だけど、顔はすごく整ってる…。


この先輩にはあまり近づかないようにしよう…。



「…お願いします……内海先輩」



「優空が優空くんなら俺も翔斗がいいな~」



………何となくそう来ると思ってました…。



「………翔斗先輩」



「先輩いらないのに~!」



「い、いえ…。そういう訳には…」



「ちぇ~。まぁ今はそれでいいや。いつか絶対呼んでもらうからね!」



やっぱりこの人は少し苦手です。









「西宮 楓(ニシミヤ カエデ)。高2普通科。よろしく」



翔斗先輩の次に話し始めたのはクールな印象を受ける先輩。


西宮先輩はすらっとした身長で、すごく顔が小さい。

黒髪の短髪で、柔らかそうな髪質。


「……西宮先輩、よろしくお願いします」



「うん」









そして次に声を発したのはこの中で1番まともそうに見える人。



「俺は成田 歩結(ナリタ アユム)。高2特進科です。よろしくね」



成田先輩は見た目通り物腰の柔らかそうな人だった。


この先輩が1番安全そうだな……。


真っ黒な髪。

優しそうな瞳。

すらっと高い鼻。



「成田先輩…よろしくお願いします…」










そして自己紹介最後は………



「…俺もしねぇといけねぇの?」



この1番怖そうな人です…。



「当たり前だろ!」



「皆やったんだし、湊叶もやろうよ」



「…ちっ。めんどくせぇ」



な、こ、この人…今、し…舌打ちした…?


やっぱり怖いよ…この人…。



「……桐沢 湊叶(キリサワ ミナト)。高1普通科」



そう言い終え、これでいいんだろ。と言うような目でこちらを見ている桐沢くん…。


あたしは別に自己紹介してくれなくてもよかったんだけど…。


だけど、こんな冷たい人でも顔は整っている。


あたしより少し高い身長。

少し茶色い髪は無造作にセットされている。

瞳の中に星がありそうなほど綺麗な目。


容姿ははっきり言って、この中で1番綺麗だと思いますが…………。


この冷たいオーラと



「あぁ?何見てんだよ」



この鋭い言葉のせいで全部台無しです……。