「俺の口から言った方がいい?……奏夢も本当は分かってるんじゃない?」
奏夢だけじゃない。
ここにいる皆、俺が何を言いたいかなんて。
そんな事はっきり口に出さなくても分かってるはず。
だけど……それを口に出すのが怖いのか、もしくは認めたくないのか、その両方か。
「…なんて、少し意地悪すぎたかな?俺自身が口に出してないのに聞き出すのは不公平だね」
だから俺は最初に言う覚悟を決めた。
「俺は………心音ちゃんが好きだよ。だから俺はいつか、心音ちゃんにこの気持ちを伝えるつもりでいる」
これで皆がどう反応するのかなんて分からない。
だけど俺のこの言葉に黙ってるような人ばかりじゃないのを俺は知ってる。
それに……口に出さなくたって皆の気持ちが彼女に向いてることは分かってる。
だけどちゃんと本人の口から、そのことを聞いておきたかった。
今後のために。
正々堂々と、戦うために────────
「俺…は。俺だって悔しいけど心音が好きです。最初は他の奴と同じだって思ってた。けど…今日分かったんです。あいつはやっぱり他の奴とは違う。今まであんな奴、俺の周りにはいなかった。だから…特別なんです、あいつだけが」
最初に沈黙を破ったのは優空。
「……そうだね、心音ちゃんは他の女の子とは違った。おれを救ってくれたのは心音ちゃんだけだった。そんな子が…特別じゃないわけがない。俺だって…あの子が好きだよ」
「恋とか、正直よく分からない。でも柊を守ってあげたいと思った。誰にも渡したくないと思った。これが恋だって言うなら…俺は柊が好き、なんだと思う」
「心音って生意気っすよね。俺に向かって反抗するし、人を頼ろうとしねぇし。でも…それはあいつなりの優しさで、心からの行動だった。あいつは…俺が初めて信用できた女です。他の奴になんて渡したくねぇ」



