黙って俺のモノになれ【上】




【歩結side】



「今日は1日ありがとうございました…!」



心音ちゃんが部屋に入ったのを見届けた俺は、それぞれ部屋に戻ろうとする皆に声をかけた。



「……皆、今から少し時間ある?話したいことがあるんだけど」



「俺は大丈夫っすけど…。何かあったんすか?」



「何かあったって言うか…、まぁここで話すのも何だし皆も時間ある様なら俺の部屋に行こう」



そのまま皆で俺の部屋に行くことにした。

















「……で、話って何ですか?」



部屋に入り、皆がそれぞれ腰を下ろした事を確認した湊叶が話を切り出した。



「うん。実は2つ、皆に確認しておきたいことがあって」



────俺が今ここに皆を呼んだ理由。


1つは心音ちゃんがいると出来ない話だから。


心音ちゃんが疲れて、自分の部屋に戻った今しかないと思った。


もう1つは…早くはっきりさせておきたかったから。


だから何の話?って感じだよね…。



「確認したい事って?」



「1つは翔斗。君のこと」



そう、確認しておきたかった1つは翔斗の素性のこと。


それが発覚したのは心音ちゃんの話の最中で、詳しく聞けなかったから話す場を設けたかっただけ。



「………そうだね、俺は皆に話さないといけない事がある」



「それなら心音がいる時にした方が良かったんじゃないですか?」



優空のそんな一言に確かに、とでも言いたげな奏夢たち。


だけど俺はその必要がないと思ったんだ。


だってきっと



「…これは俺の予想でしかないけど。心音ちゃんは、知ってるんじゃないかな?違う?翔斗」



彼女は知ってるはずだから。


俺がそう思った理由は簡単。


翔斗のオーラが変わった時、動揺した俺らとは反対に心音ちゃんは全く動じていなかった。


それだけ。



「うん、歩結の言う通り。心音ちゃんは知ってる…ってゆーか、俺の素性を暴いたのは心音ちゃんなんだ」



「どーゆー事っすか?心音が、何で?」