「はぁ、無駄に疲れた。結局優勝出来なかったし」
「優空。気持ちは分かるけどそう言わずに…」
「歩結さんの言う通りだ。敗者がみっともないぞ!」
「うるせー。奏夢だって敗者じゃねーか!」
「だったら何だよ!」
「まぁまぁ、落ち着こうよ。奏夢、優空」
「翔斗さんのその性格、本当慣れないんっすけど」
「うん。そうだよね…ごめん」
コンテストは無事終わり。
星空があまりにも綺麗だったから皆で眺めたりしてたら、後夜祭はすぐに幕をおろした。
結局、コンテストの優勝者は─────
「にしてもまさか、お前が優勝とはな」
「確かに、さすがの俺でも想像はしてなかったかも…」
朝霧くんと成田先輩が意外そうに見る相手。
「…別に。たまたまですよ」
─────────桐沢くん。
そう、優勝者は桐沢くんに決定した。
「けど正直、あの湊叶の告白には完敗かも」
「悔しいけど俺も優空に同意。な、楓?」
「あぁ、そうだな」
だけど皆も納得の優勝だったらしく…。
コンテストは平和に終わった。
気になる特典だけど…
日にちは学園側から指定されるらしく、その発表までもう少し待ってくれとの事だった。
桐沢くんと過ごす1日。
どんな1日なんだろう………………。
「じゃ、心音ちゃん。今日は1日お疲れ様」
「ゆっくり休めよー」
「成田先輩、優空くん。それから皆さんも!今日は1日ありがとうございました…!」
とにかく…。
こうしてドタバタした文化祭は終わりを告げたのだった。