黙って俺のモノになれ【上】



と、笑顔を浮かべる叶愛ちゃん。


本当に優しいな…と思いました。



「あ、すぐそこにトイレあるし、ちょっと私行ってくるね!心音はそこで待ってて!」



そういう叶愛ちゃんにあたしは何の気なしに



「うん、待ってるね」



そう言いました。







今思えば…あたしもついて行けばよかったなと、そう思います……。






叶愛ちゃんがトイレに行ってしまうと急にあたりはがらんとする。


ここは屋台から少し離れた場所にあるから、友達同士というよりはむしろ……


カップルだらけです……。


目のやり場に困るな、そう思っていた時でした。



「お姉ちゃん、1人?可愛いねぇ!俺らと遊ぼうよ!」



突然近づいてきた4人組の男の人たち。


あたしは勇気を振り絞って



「と、友達と来てるので…!」



そう言った。


正直、男の人に声をかけられたのはこれが初めてじゃありませんでした。


叶愛ちゃんは可愛いし、男の人が寄ってくるのも無理はない。


だけど…この時は叶愛ちゃんがいなくて…。


早くどこかにいってくれ…その思いでいっぱいでした。