「─────さぁ、出場者は10名!見事全員集まりました。エントリーありがとうございます!」



ステージに着くと、丁度今始まったところみたいで。


声は聞こえるんだけど…


人が多すぎてステージが見えない…!


でもこの声は………………



「それでは、後夜祭のメインイベントを開始します!気になるこのイベントは…題して、“桜河1イケメンコンテスト”!今回司会を務めますのは1年A組、橘真人です。どうぞよろしくお願いします!!」



やっぱり真人だ。


いつも思うけど、真人って本当に司会向いてるよね…。


って今はそれどころじゃなくて。


本当どこから見れば…………。



「……心音ちゃん!こっちこっち!」



その時、誰かに名前を呼ばれた気がして辺りを見回してみるとそこには



「………玲弥!みんな…!」



こちらに向かって手を振る玲弥たちの姿があった。


申し訳ないと思いつつも人だかりを避けながら、ステージの目の前にいる玲弥たちの元へ急ぐ。


やっとの事でたどり着くとそこには玲弥たちだけじゃなく……



「よう、心音ちゃん!」



「久しぶり。姿を見ないと思ったら楓たちと一緒にいたんだね」



「さっきぶり。ステージ見に来たんだ?」



「心音!さっきは本当ありがとな」



「心音ちゃん!優空の晴れ舞台を見に来たんだな!!一緒に見よーぜぇ!」



「………言っとくけど。別に俺は奏夢を見に来たわけじゃないからな」



中原先輩、安達先輩、吉澤先輩。


工藤くん、恒太くん、新川くんも一緒だった。



「皆さん…!ご一緒だったんですね」



「そーそー!最初は俺と玲弥と春樹の3人で見に来たんだけどさ、来たら皆お友達見に来てたみたいで一緒に見ることにしたんだ!」