黙って俺のモノになれ【上】



「じゃあ私、そろそろ行くよ!友達待たせてるし」



「うん。分かった」



「またね!皆さん、お邪魔してすいませんでしたっ」



最後にそう謝って、叶愛ちゃんは友達の元へ戻っていった。



「………とりあえず、お前に色々聞きてぇ事あんだけど?」



「うん。俺も」



取り残されたあたしたちの間には、何とも言えない空気が流れる。


でも…そうだよね。


男嫌いな事だけじゃなくて一輝くんの事まで出てきて……。


気にならないわけがない。


口に出したのは朝霧くんと優空くんだけだけど…皆の顔がそう物語ってる。







─────今がチャンスなのかもしれない。



ううん、むしろ今しかない。


そんな気がする。



「ここでは少し目立つので…。場所を変えませんか……?」



覚悟を決めたあたしは、静かに口を開いた。



「…じゃあ生徒会室に案内するよ。鍵、持ってるし…今は後夜祭の準備で誰もいないはずだから」



唯一全てを知っている成田先輩が、不安そうな視線をこちらに向けながらもそう言葉を発した。


きっと先輩は



“こんなタイミングでいいのか”って。


そう言いたいんだろうな…。