……っつーか、あいつどうしてんだろ。
外でてすぐはぐれたから隣にはいねぇけど…
輪の外れとかにいんだろ。
そう思って少し辺りを見回してみるけど…
─────いない。
心音の姿はどこにもなかった。
くそ、あいつどこ行ったんだよ。
俺は別に心音がどうなろうといいけど、俺が当番の時に何かがあるのはごめんだ。
俺は約束だけは今までずっと破らずやってきた。
そこだけは腐らしちゃ人間までダメになるから。
だから…例え小さくても何か問題を起こすわけにはいかねぇんだよっ。
「ちょ、ちょっと皆ごめん!また今度にしてくれるかな??また今度サービスするから!!」
乱雑にそう言い捨て俺は輪をかき分けて心音を探し始めた。
☆*☆*☆*☆*☆
「…はぁ、あいつ、どこ行ったんだよ…」
校舎、グラウンド、体育館、ステージ、裏庭。
思い当たるところは細かく探した。
芸能科の方は軽くしか見てねぇけど…、
校舎の周りはざっと見た。
心音は普通科だし、こっちの方は全くに近いくらい知らねーはずだし…。
本当、どこ行ったんだよ。