黙って俺のモノになれ【上】



あたしが問う前に優空くんが口を開いた。



「そうですね…。どうしてこんなに人が少ないんですか?」



「んとねー、ここ一応芸能科だかさ!入れる人も規制されてるんだよー!」



規制…つまり入れる人が限られてるってこと?


さすが芸能科…。


徹底してるな……。



「どんな人が入れるんですか?」



「まずは、もちろんここの生徒!後は…芸能科に通ってる生徒の家族や親戚。もしくは同業者以外はだめって言ってたかなー…!」



「すごく厳選されてるんですね…」



「そりゃこうでもしないと、芸能科は大変なことになってるよ!!!!」



それもそうだよね。


何たってここは芸能科。


もちろん有名な人ばかりではないけど、それでも有名な人がいないわけじゃない。


一般開放にしてたら今ごろ、優空くんを探せてたのかも分からないよね…。



「なるほど…。芸能科も色々大変そうですね…」



「んー、そうでもないかも!僕は心音ちゃんといられればそれだけで幸せだし!」



「でも…あたしは何もしてないです」



「何言ってんの!いられるだけでって言ったでしょ?そばにいてくれるだけでいいって事だよ!」



「優空くん…ありがとうございますっ…」



「え!?なんでお礼?僕のセリフだと思うんだけど…」



困ったように笑う優空くん。