黙って俺のモノになれ【上】



「……じゃあ、写真。撮りに行きますか?」



「え、だって俺この顔で撮るの?」



「はい。きっと…いい記念になりますよ」



「…それもそうだね。じゃ、行こう!」



「はい!」



泣き腫らした顔で心音ちゃんと念願のツーショットをゲットした。


でもやっぱり…プリクラがよかったな。


なんて思ったことはもちろん彼女には内緒。














☆*☆*☆*☆*☆















それからは特にどこに行くわけでもなく、お互いの事をたくさん話した。


俺がどういう性格でどういう人間なのか。


洗いざらい話した。


本当はすごく臆病だってことも全部。


そしたら彼女は



「その方がよっぽどいいと思いますよ」



笑ってそう言った。


改めて、心音ちゃんには適わないと思い知らされたなぁ…。


ただしそれは“いい意味”で。


芸能科に行く前にトイレに行きたいから、という心音ちゃんを見送り俺はクラスへの道を戻った。


だけどその時今まで見たく、女の子の視線を気にする事はなかった。










誰もいないはずの教室に行くと、何故か拓光がいて。



「お前、なんかあっただろ?」



そう聞かれた時には驚いた。



「え~何で~?」



「なんとなくだよ。ま、話したくないならそれでもいいけどね、俺はっ」



拓光…………。


俺はお前に話す義務があるかもな。



「…………拓光。聞いてくれる?俺の話」



「うん」