「綿菓子ついてた。ご馳走様~」
驚いて横を見ると翔斗先輩のドアップがあった。
「な、なな、何してるんですか…!」
「いや~、ずっと気になってたんだよね」
そんな…。
急にされると心臓止まりそうになるよ…。
普通に口で言うか、手で取ってくれればいいのに………。
「ごめんね~。どさくさに紛れてキスしちゃって!」
こんな事したら周りの人達が─────
「「「きゃー!!!!」」」
「翔斗くんが…!」
「「あの子にキスした~~~っ…………」」
「「「─────それなら私も!!!」」」
────そうなりますよね…。
それから先輩の姿が見えなくなるのに時間はかからなくて。
気づけばまた大きな人だかりが出来ていた。
……こうなったら数分じゃ動き出せない。
どうしよう………………。
「あ、心音ここにいた!!」
その時運良く汐梨(シオリ)ちゃんが現れた。
「あっ、汐梨ちゃん。来てくれたんだね…!」
「当たり前でしょ!桜河ちょっと気になってたし(笑)」
「ありがとう。嬉しい…」
「まぁでも何とか上手くやれてるみたいだね。心音見れば分かるよ」
優しく微笑む汐梨ちゃん。
きっと…心配してくれてたんだろうな…。
あたしが男の人苦手なこと、知ってるから。
「うん…心配ありがとう。自分でもびっくりなんだけど、思ったより楽しくやれてるよ」
「よかった。それでね、今日は…」
「汐梨!ちょっとー。うちらおいてかないでよね!」
「急に消えたからどこに行ったのかと思ったよ」



