とは言ってもどうすればいいのかは全く分かんねー…。
こんな時、翔斗や優空だったらすぐ行動に起こせるんだろうけど、さほど女の性格が分かってない俺には時間が必要だな…。
それにしても俺は、誰かに対してこんな事を思うやつだったのか?
…分からないけど、たぶんこれは今までに感じたことのない感情。
すれ違う男に話しかけられる柊を見ると何故かムッとしたり、モヤモヤしたり。
けどこんな感情は、今までに経験したことのない思いで。
俺だけでは答えのだしようがなかった。
─────この気持ちが“恋”だと知るのはもう少しあとの話。
☆*☆*☆*☆*☆
「西宮先輩。これ、みてください…」
「可愛いな。このマスコットここのカフェに入れば貰えるのか?」
「そうみたいですね…!」
「…じゃ、入ろう」
「…え、でも!いいですよ、わざわざそんな…」
「でも、これ。欲しいんじゃないのか?」
「そ…それは………」
「ほら、行こう」
「はい…!ありがとうございます」
それからも柊と回る時間はあっという間で。
気づけば交代の時間も近づいていた。