黙って俺のモノになれ【上】













「…じゃ、俺はこっち」



西宮先輩が選んだのは………射的。


何だかイメージと違うけど…、自分で選ぶってことは出来るって事だよね。



「じゃ、次の人。1人5発です」



だけど、どこか半信半疑だったあたしは次の瞬間。















「───────す、すごい」



驚きの声を漏らした。


ま、まさか1発目で取っちゃうなんて…!



「そうか?こんなもんだ。柊はどれがほしい?」



それなのにこれが当たり前だ、とでも言うような先輩。



「…え、あの…。じゃああのぬいぐるみで…」



「分かった」



そしてまた1発で的中。


後の3発も見事的中し、百発百中で先輩の挑戦は終了。


何だか惨敗なあたしとは対極……。








でも本当西宮先輩、すごかった…。


あれをギャップって言うのかな。







そんな事を思いながらあたしは、西宮先輩の横顔を眺めていた。


































だからあたしは気づかなかったんだ。



─────「あれ。心音?」



あの子がこの学園に来ていたことに。













「ん?なに?知り合い?」



「んー、ちょっと分かんないんだけどさ。似てるんだよね…中学の時の友達に!いや、でも男子といるはずないし。気のせいだと思う!ごめんね。行こっか!」



「もぉしっかりしてよ。──────叶愛(カンナ)」